すべて手の上

「前にレバーを下げてしっかり棒を掴んでくださいねぇ!それじゃあ、行ってらっしゃ〜い!!」




声の高いお姉さんの言葉と同時に進みだしたジェットコースター。




うわ…高っ!!




「こっから落ちきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」




2分ほどの時間をずっと叫ぶことに使った私たち。




怖かった…。




「気持ち悪…」




「…大丈夫?桃、超楽しかった!!」




「そう?よかった。」




「じゃあ次あれ乗ろうよ!」




気持ち悪って言ったの聞こえてたかな?




鬼だよね?




あれ急降下するやつじゃん。




まぁ、乗るけどね?




それから2時間。




私たちはぶっ通しで遊び続けた。




__________




「あー、つかれた!お昼にしようか!」




「うん、桃、あれ食べたいなー!」




私たちはそれぞれランチセットを注文し、食べることに。




「「いただきまーす!」」




食べること5分。




少しずつ減ってきたランチ。




ふと顔を上げて周りを眺めていると、私は、いや。




私たちは"あるもの"を見てしまった。