その唇に魔法をかけて、

(花城さん、私が台湾に来る可能性を考えててくれたんだ……)

「美貴……お前が好きだ」

「っ!?」

 花城の眼差しが真摯なものに変わって美貴を見据えた。吸い込まれそうなその瞳に、身体の力がすっと抜けるようだ。今にも膝から崩れ落ちそうになってしまう。けれど、心にずっと引っかかっていたものがチクンと疼いた。

「花城さん……でも、愛してる人がいるって……」

「お前なぁ……ここまできてまだそういうこと言うか?」

 ムッと唇をへの字にし、眉根を歪ませる花城に目をしばたたかせる。

「いい加減気づけ馬鹿。俺がずっと愛してた女ってのは……お前のことだよ」

 耳元で甘くとろけるように囁かれ、やっと欲しかった言葉を与えられた。しかし、花城の告白に違和感を覚える。