結納の儀は始まってわずか数十分足らずで中止された。
龍也は負惜しみのように「早く台湾に帰れ」と花城に言い残し、藤堂に引きずられるように黎明館へと帰っていった。
その晩、美貴と花城は政明の計らいで極上スイートルームの甘い誘惑に酔いしれていた。
綺麗に磨かれた窓ガラスの向こうには宝石箱のような夜景が広がっている。首都高速を走る車のライトが数珠繋ぎになって瞬いているのが遠くに見えて、美貴は窓に手をついて感嘆のため息をこぼした。
(こんなの……嘘みたい。私、本当に花城さんと……)
緊張を隠せず、恥ずかしくてまともに振り向くことができないでいると、背後にふと気配を感じて顔を上げる。すると、ガラス窓に映った花城と目が合い心臓が跳ねあがった。
龍也は負惜しみのように「早く台湾に帰れ」と花城に言い残し、藤堂に引きずられるように黎明館へと帰っていった。
その晩、美貴と花城は政明の計らいで極上スイートルームの甘い誘惑に酔いしれていた。
綺麗に磨かれた窓ガラスの向こうには宝石箱のような夜景が広がっている。首都高速を走る車のライトが数珠繋ぎになって瞬いているのが遠くに見えて、美貴は窓に手をついて感嘆のため息をこぼした。
(こんなの……嘘みたい。私、本当に花城さんと……)
緊張を隠せず、恥ずかしくてまともに振り向くことができないでいると、背後にふと気配を感じて顔を上げる。すると、ガラス窓に映った花城と目が合い心臓が跳ねあがった。



