「ああ。この日をどんなに待ちわびていたことか……」
「パパ……」
グランドシャルムのとある控え室。美貴は振袖姿でぼんやり椅子に座っていた。
(本当に結納の日になっちゃった……)
黎明館を後ろ髪引かれる思いで後にし、申し訳なくてせっかく見送ってくれたかえでや彩乃とろくに会話をすることができなかった。黎明館に戻ることはないだろうと思うと、もっと名残惜しんでくれば良かったと後悔する。
そして今でもふたりの心配そうな顔が脳裏に焼き付いて離れない。そんな鬱々とした気も知らずに父の政明は,
美貴の振り袖姿を見てすでに感極まっていた。
「パパ……」
グランドシャルムのとある控え室。美貴は振袖姿でぼんやり椅子に座っていた。
(本当に結納の日になっちゃった……)
黎明館を後ろ髪引かれる思いで後にし、申し訳なくてせっかく見送ってくれたかえでや彩乃とろくに会話をすることができなかった。黎明館に戻ることはないだろうと思うと、もっと名残惜しんでくれば良かったと後悔する。
そして今でもふたりの心配そうな顔が脳裏に焼き付いて離れない。そんな鬱々とした気も知らずに父の政明は,
美貴の振り袖姿を見てすでに感極まっていた。



