本当に昔から自分勝手な人間だとは思っていた。ほとほと呆れてももういまさらだ。
龍也にしては珍しく真面目な顔をして話した内容が、「黎明館の二号館を台湾に作った、だから立ち上げにそこの総支配人として出向いてくれ」というものだった。
もしかしたら、美貴への想いを勘付かれてお払い箱にされたのではと勘ぐった。けれど、不幸とはいえ、黎明館を全世界に進出させる第一歩としてその話に魅力は感じていた。
まるで仕事を取るのか、女を取るのかと選択を迫られているような気分だったが、結局花城は仕事を選んだ。いつ日本に帰って来られるかわからないのなら、台湾に生活基盤を作ってしまおうと出張を重ねながら勢いで台北の一等地にマンションを購入した。
――年末前までには深川の娘さんと誠一を正式に婚約させようと思う。お前も長年の友人が幸せになれる姿は嬉しいだろう?
――そう、だな……嬉しいよ。
龍也にしては珍しく真面目な顔をして話した内容が、「黎明館の二号館を台湾に作った、だから立ち上げにそこの総支配人として出向いてくれ」というものだった。
もしかしたら、美貴への想いを勘付かれてお払い箱にされたのではと勘ぐった。けれど、不幸とはいえ、黎明館を全世界に進出させる第一歩としてその話に魅力は感じていた。
まるで仕事を取るのか、女を取るのかと選択を迫られているような気分だったが、結局花城は仕事を選んだ。いつ日本に帰って来られるかわからないのなら、台湾に生活基盤を作ってしまおうと出張を重ねながら勢いで台北の一等地にマンションを購入した。
――年末前までには深川の娘さんと誠一を正式に婚約させようと思う。お前も長年の友人が幸せになれる姿は嬉しいだろう?
――そう、だな……嬉しいよ。



