その唇に魔法をかけて、

「花城さん、忙しそうだし……まだ、何も言ってない」

「もう! 聞いてみなきゃわからないじゃない」

 美貴の返答に彩乃はもどかしそうに地団駄を踏む。

「女は度胸よ! きっと美貴に誘われたら忙しくったって一緒に行ってくれるって!」

 何を根拠にそう言っているのかわからなかったが、だめもとで誘ってみるのもありな気がしてきた。「忙しいのにそんな暇あるか」と言われれば諦めもつくだろう。

「うん、後で花城さんに聞いてみる。ありがとう彩乃ちゃん」