真っ白な便箋、真っ黒のボールペンで書かれた文字が滲んでいく。
その姿を見ていた美姫先輩は俺が手紙を読み終えたことに気付いたのだろう。
『美嘉ね、悠斗のこと、ずっと好きだったんだよ。
だから悠斗と両想いなんだから、ちゃんと気持ちを伝えなって話した。
でも……美嘉は悠斗と離れたくないと思ってしまうって、両想いになりましたすぐに遠距離恋愛だなんて悠斗に申し訳なさすぎるって…ずっと、そう言ってた。
だから私が悠斗を好きだっていう想いに気付いた時から、ずっと、悠斗の傍で、悠斗を幸せにしてあげてほしいって……美嘉、そう言ってたんだよ……』
美姫先輩の言葉に気付く。
だから美嘉先輩はいつも“美姫先輩を好きになって”と言っていたんだ、と。
だからいつも寂しそうに微笑んでいて……
美嘉先輩の想いに、美姫先輩から語られた美嘉先輩の想いに、俺は目から溢れだす粒たちを抑えられなくて…
横を、窓の方に目を向けた時だった。
窓から見える、美嘉先輩と美嘉先輩のお父さんとお母さんらしき人。
三人は他の部員や、顧問、そして保護者に頭を下げ、そしてその輪から離れていくー…

