キミが愛しいと気付いたからで





繋いだ手。

一気に感じる、先輩の手の温もり。


この温もりが愛しいと思った、

この温もりを離したくないと思った。

この温もりごと俺だけのものにしたかった。







『……悠斗!』

先輩に呼ばれた時は体育館裏まで来ていて。

美姫先輩も見当たらない、そんな場所に、壁と俺との間に美嘉先輩を閉じ込める。






『……悠斗…?』


頼りない、その声で俺を呼ぶ美嘉先輩が本当に小さく見えて。


他の何からも守り抜きたいと思った。


ずっと俺と壁の間に閉じ込めて、俺だけを見つめるように、俺だけの声を聞くように、俺だけの熱を感じて欲しいと思った。








『美嘉先輩。

 美嘉先輩は俺をどう思ってるんすか?』


ずっと聞いてみたかった。

ずっと知りたいと思っていた。








『美嘉先輩、俺は美嘉先輩のこと』

『私!BBQの準備…行かなきゃ!』


先輩は俺の告白を遮り、困ったように笑いながらそう言った。







『先輩、なんでこの先を言わせてくんないの?

 美姫先輩のことを考えて?


 それとも単に俺のことが嫌いだから?』




言いながら後者だったらどうすんだ、と心の中は慌ててる。