キミが愛しいと気付いたからで




『悠斗、どうして?』


練習後のBBQの準備を手伝っていると、美嘉先輩が俺に問い掛けてきた。





『美姫先輩の所には行かない。
 美姫先輩とも話す必要はない。

 美嘉先輩はお友達の美姫先輩の気持ちを察してやれても俺の気持ちについては答えてくれないんすね』



少々の嫌みも混ぜた言い方をしたつもりだった。


でも美嘉先輩は困った顔で視線を反らす。 

 

そんなに美姫先輩が大事?



女同士、何かあんのかもしれない。

美嘉先輩は一人一人、親友になった人を大事にする人ってだけなのかもしれない。



けど、俺の気持ちは?


俺の気持ちはいつまでも届かない?


俺の気持ちを受け取ってはくれないの?





『先輩、ちょっといい』


気がつけば俺は先輩の腕を引いていた。




『……え、あの!』


背後から聞こえる、戸惑いの声。

それさえも無視して、俺は先輩の手を引き、途中で手と手を絡ませた。