体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

7時半に予約を入れたなんちゃらキュイジーヌの店はほとんどカップルで埋まっていた。

ライトアップされた中庭にはプールがあり、その周りには観賞用に数本緑が植えられている。

リゾート地の雰囲気を頑張って醸し出しているこの店は、いかにもデート向きで、いかにも綾香が好きそうで、白地に花柄のサンドレスを着た綾香にはよく似合っていると思いながら、優はテーブルにつく。

「可愛い店だね」

いい店、ではなく、可愛い店、とあえて優は言う。

「そうでしょ。一度来たかったの。週末に予約を入れるの、結構大変なのよ」

「へえ」としか感想が浮かばない。

「何食べる? 私はロミロミコースにしようかな」と、綾香がメニューを開いてくれる。

しかし昼にバーベキューを堪能しすぎた優は空腹感がなく、ビールと一緒に食べられそうな軽い料理をいくつか選んだ。

「食欲ないの?」

「ごめん、まだあんまりお腹が空いてなくて」

「だから注意したのに」