体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

とりあえずおしぼりで手を拭く。

10時近いこの時間帯は、会社帰りのサラリーマンが多い。

店の奥さんが焼き魚や揚げ物、どんぶりなどを次から次へと客に運んでいく。

おいしそうな匂いが空腹を一層刺激する。

ビールと枝豆が来ると美弥はすぐにジョッキを持ち上げ、「それじゃお疲れ!」と、軽く優のジョッキに自分のジョッキをぶつけた。

お互いに喉を見せながらごく、ごく、ごくと一気に半分ほど飲む。

「あー、おいしい!」

「あー、うまい!」

「やっぱり一仕事終えた後のビールは最高ね」

「おっさんみたいなこと言うね」

「ビールがおいしい幸せに、おっさんもおばさんも関係ないわよ。あーおいしい。おごりだと思うとなおさら美味しい」

美弥はさらにごく、ごく、ごくとビールを飲んだ。