体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

次の勉強会の予定を決めるより早く、同窓会の幹事だった沼田健二から月曜の夜にラインが入った。

『3次会で今度の週末にバーベキューに行こうという話になりましたが、みんな覚えていますか?』


「バーベキュー?」

いったいどれだけ酔って、どれだけ記憶が抜けているのだろう。

バーベキューの話など美弥の頭にはほんのかけらも残っていなかった。

申し訳ないことに、沼田健二の顔さえもおぼろげにしか覚えていない。

その夜、由美に電話をして事情を聞くと、同窓会の3次会で大いに盛り上がり、週末にみんなでどこかに行こうという話になったのだそうだ。

「全然覚えてないの? バーベキュー行こうよ、バーベキュー! やっぱ夏はバーベキューよ!って、あんたが言うからバーベキューすることになったのに」

「まったく覚えてない………」

「覚えてなくても責任取っていかなきゃだめだよ」

「行くよ……バーベキューは好きだし。由美は?」

「行くわよ。私も調子に乗って、バーベキュー賛成!とか言っちゃったもの」

それにさ、と由美は続けた。

「私も新しい男を探す」

「今の彼は?」

「そろそろ先のない付き合いは潮時かなって。今年で30だし、健全で将来のある恋愛をしたくなった」