体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

19時ちょうど、本当にぴったりの時間に美弥が店に姿を現した。
その瞬間、生美の顔はパッと輝き、そしてその直後、顔を歪めた。
美弥に続いて優が店に入ってきたのだ。
2人は笑顔で生美の席に歩いてきた。
生美は花切りバサミが刺さったかのような痛みを感じ、思わず自分の胸をつかんだ。
それでもかまわず、正面の席に美弥と優が座った。
ウエイトレスがオーダーを取りに来て、優はコーヒーを、美弥は生美と同じカフェ・ラテを頼んだ。
2人が浮かべる笑顔は幸せに満ちていて、生美は思わず俯いて目をギュッとつむった。