「花見に行こう」と生美が提案する。
反対する理由は何もない。
「うん、行こう」と応える。
「でもあんまり混んでないところがいいな。新宿御苑とか上野公園とかは人がすごいからパス。ゆっくり桜を眺めながら、日本酒飲みたい」
「じゃあ、多摩川の土手か、土手の裏手にある穴場の緑地公園はどうかしら。地元の人ばかりだから大して混まないと思う」
「いいね、そこにしよう。多摩川がいいな。川に桜、最高じゃん」
ということだったのだが―――。
「いやーん、げそ焼きのにおい、そそるぅ~」という太いのに、妙にハイトーンのはしゃぎ声の主とともに、美弥と生美は人、人、人だらけの上野公園の雑踏の中にいた。
反対する理由は何もない。
「うん、行こう」と応える。
「でもあんまり混んでないところがいいな。新宿御苑とか上野公園とかは人がすごいからパス。ゆっくり桜を眺めながら、日本酒飲みたい」
「じゃあ、多摩川の土手か、土手の裏手にある穴場の緑地公園はどうかしら。地元の人ばかりだから大して混まないと思う」
「いいね、そこにしよう。多摩川がいいな。川に桜、最高じゃん」
ということだったのだが―――。
「いやーん、げそ焼きのにおい、そそるぅ~」という太いのに、妙にハイトーンのはしゃぎ声の主とともに、美弥と生美は人、人、人だらけの上野公園の雑踏の中にいた。


