体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

痛いところをぶすぶすつかれ、優はただ自己嫌悪に陥るしかない。
それでも「元通りになった訳じゃない。契約だ」と言いかえすと、「契約だって付き合ってるわけだから、事情を知らない美弥さんにとっては同じだろう」とすぐに言い返された。

勇の指摘に撃沈だ。

優は、美弥と分かれた最後の日を思い起こした。2人で始めた勉強会を、あと1回の約束を残して連絡をたった。何の決着もつけずに宙ぶらりんのまま。

安易に綾香と別れて美弥と付き合えると考えていた。
まさか生美にさらわれるとは――。

それにしたって、自分は本当に美弥に説明の電話1本くらいすればよかったのだ。
なぜ綾香に言われるままになったのか。
罪悪感からか。綾香に対する罪悪感で美弥を犠牲にしたわけか――。

「そうだな」

自虐的な気分で勇の詩的に納得し、優も冷酒をすする。