体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

けれど生美はそんな美弥を正面から覗き込み、「運命だね」と大げさなことを嬉しそうに言う。

「運命?」
「そう。僕が美弥さんと付き合えるよう、神様が元彼を追い払ってくれて、僕と出会うきっかけを優君が作ってくれた。すべては美弥さんが僕にたどり着くための運命」

ウエイターがようやく運んできたお代わりのシェリーを、目の前に置かれるやいなや、美弥はすぐにグラスを持ち上げ口に運んだ。

酔いが回っているのか、生美が語る運命論を「そうなのか、そうだったのか」と素直に信じそうになる。

でも、とグラスを見つめながら考える。