体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

「美弥さんと優君は付き合ってないって言ってたけど、お互い好きだったんだよね?」

急にデリケートな話題に突入し、それもドストレートだったので美弥はたじろぎ、生美の顔を3秒ほど見つめてからシェリーに視線を落とした。
そして自分の気持ちを確認してから答えた。

「彼の、沖田優の気持ちはわからない。でも、私は好きだった」
「だった――って、過去形と考えていいのかな」

再び美弥は考える。

「過去形に向かっている、って感じかな。彼女に言われたわ。『私たちの将来を邪魔しないでくれ』って」

彼女が、沖田優と共に将来に向かっているのなら、美弥が優と交わることはない。