体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

最初に気づいたのは優と綾香の方だった。
サンタ帽をかぶっている男に目が行き(生美だと気づいたわけではない)、その隣を歩いている女に目をやって、それが美弥だと気づいたのが綾香。
さらに、そこからサンタ帽の男が生美だと気づいたのが優。
そのすぐ後、自分たちを凝視している優と綾香の存在に気付いた美弥は焦り、慌ててつないだ手をほどこうとしたが、生美はそれを許さず、逆に美弥を握る手に力を込めた。

一方綾香は優にぴたりとよりそって、それまで宙ぶらりんだった腕を優の腕にからませた。

そのまましらっとすれ違ってしまえばよいものを、つい優が「生美」と呼びとめる。

4人は2対2で向き合い、「あーあ、場所、かぶっちゃったかあ」と、生美はサンタ帽を脱いだ。