体から堕ちる恋――それは、愛か否か、


生美が、せっかくだから一緒にクリスマスのイルミネーションを見たいと言い、7時半に六本木ヒルズ66プラザで待ち合わせた。大きなツリーの前ではたくさんの人が誰かを待っていたり、誰かと出会ったり、もしくは一緒に写真を撮ったりしていた。

1年で一番ロマンチックな夜。
みんな幸せそうで、さまざまな音色で高鳴る人々の胸の鼓動が、あちらこちらから聞こえてくるようだった。
そんなクリスマスに行きかう人をぼんやり眺めていたら、ふいに後ろから目隠しされた。
振り向くとサンタの顔が間近にあった。

「ひゃっ」と息のんで驚く。
サンタがそのリアクションに満足した様子でにっこり笑った。

「メリークリスマス!」

白いひげ付きのサンタの赤いニット帽をはずして、生美が美弥を覗き込んだ。

「驚いた?」
思わず吹き出す。

「驚いたわよ。なにそれ?」
「気分を盛り上げようと思ってさ」
「有難う。微妙に盛り上がった」