体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

ホールの係の人がアイスコーヒーを4つ運んできて、丁寧にテーブルに置いて行った。
その直後に下を向いたまま綾香が言葉を発した。

「私は――」

敦子、優、勇の3人の視線が綾香に注がれる。

「だって……」

だって? 皆がさらに綾香に注目する。

「だって、付き合い始めのころに『私のこと、ずっと好き?』って聞いたら、『うん』て、言ったよね?」

綾香がパッと顔を上げて、正面に座る優を見た。

「それって……ずっと好きってことは、将来は結婚するってことじゃないの?」

優も、勇も、敦子も、その時、自分の胸に問いかけてみた。
そうだろうか、と。
ずっと好きでも結婚しないことだってある。しかし、付き合っている彼に自分のことをずっと好きでいてくれるかと問いかけて、イエスと答えがかえってきたら、確かにそれは結婚への可能性を秘めていると勘違いしてもおかしくはない。

おかしくはないけれど、主観的な受け取り方の問題で、約束ではない。