体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

「なんだかちょっと久しぶり。なんか東京にいたわりには日に焼けてるね」

優はどきりとした。そして、初めて罪悪感がちくりと胸をさした。

本当のことを言うわけにもいかず、その理由は明かさずに、「綾香はぜんぜん焼けてないな」と、話を逸らした。

「実家でも、日焼け対策ばっちりしてたもん。同級生に海に誘われたけど断った」

肌が焼けていることに対して、綾香からの追及がそれ以上はなかったことに安堵して、優は「岡山だったら海、きれいだろ。もったいないな」と、明るく話をつなげた。

「日に焼けるの、嫌だもの。でもね、水着持ってきてないからって断ったのに、買ってあげるから行こうとかしつこく誘われて困っちゃった」

このさき綾香が期待していたのは、なにそれ? 同級生って男なの? という優の不機嫌そうなやきもちの言葉だった。

しかし優は「そうか」と言っただけで、肩透かしをくらった綾香はもう少し拓未の話を続け、優の気を引きたいと考えた。