体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

「美弥さん、バレー部だったでしょ。同じクラスのバレー部の女の子たちが、『美弥先輩、カッコいい~』って人気があったから知ってるよ。ぼくは園芸部だったから、校庭の花壇で花の手入れしながら、美弥さんがバレーボールしてるとこ、よく見てたの。たまに飛んできたボール拾って渡しに行ったりしてたんだけど、覚えてないですよね」

「なんか、やらしい子供だな」という優の言葉は無視して生美は続けた。

「美弥さん、全然変わらないですね。いや、ますます素敵になりました」

昼ドラの再会シーンに出てくるようなチープなセリフを、フツ―に真面目に言えてしまうところがすごい。

「お前、よくそんなこと照れずに言えるな。それになんで先輩を下の名前で呼ぶんだよ」
「いつも、だれにでもそうだし。別にいいですよね、美弥さん?」

美弥は兄弟のやりとりが楽しくて、くすりと笑った。