体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

白い家の中はやはり白を基調にしたシンプルだけど品のよいインテリアでまとめられていた。

40㎡はありそうな広いリビングに置かれた6人用のソファセット。

料理教室が開けそうなほどの立派なキッチンと、6人掛けのダイニングテーブル。

ゆったりとしたソファに美弥は腰を沈め、優は「で、とりあえず何する?」と、その隣に寝転んだ。

「泳ぐ」と即答した。

「そこはセックスって言ってくれないと」と、足で突かれる。

「いや、私は泳ぐ。目の前が海よ、プライベートビーチよ。最高! 着替えてくる。どの部屋使っていい? 」

「2階のどの部屋でもいいよ。着替え、手伝おうか?」

「いい」と、やはり即答すると、優が笑い出した。

沖田優の白い歯も夏によく似合う。

「何よ、おかしいこと何も言ってないけど」

「いや、あまりに即答すぎて。普通さあ、『ヤダあ、優君たら。一人で着替えられるわよお』とか言わない?」と、寝ころびながら器用に腰をくねった。

「言わない。それ、あなたの彼女の普通でしょ。だいたい『優君』なんて呼んでないし」

マジで呆れたように優を見る美弥を見て、また優は笑い、「わかったよ。じゃあ部屋を案内するから」とソファから起き上がった。