体から堕ちる恋――それは、愛か否か、

「その笑い方の方がバカみたいよ。これ、近くのへんてこな洋品店で売ってたの。受けるかと思って買ったんだけど、受けてよかった」

「うけたうけた。お前、まじアホ」

うひうひ笑い続ける。

「同じことしてる沖田優にアホと言われたくはない」

「こんなん2人で着てたら、俺ら、バカップルみたいじゃん」

「正しくはカップルじゃないからバカコンビじゃない?」

「バカコンビって、すげえバカそう。それにさ、また服もかぶってるし」

2人ともバーベキューのときと同じカーゴのハーフパンツを履いていた。

「あなたさあ、お金持ちなのにワードロープ少なくない?」

「それを言うなら大手企業で働く独身女子だって金持ってんじゃん?」

「買う暇ないのよ」

「興味がないんだろ」

「わかってるなら聞かないでよ。聞かないで気を使って他のはいてきてよ」

「ごめん、意外と気が利かないんだ」

「ごめん、沖田優が気が利かないのは小学校の時から知ってたわ」

「うるせーよ」

「もういいから早く行こうよ」