「あたしが、可愛くラッピングしなよ~って、言う前に。 ありさ、走ってっちゃったから……。 仕方ない、仕方ない」 「…………」 「それに、『フンッ』と顔をそむけるなんて。 全然たいしたことじゃあないって」 放課後。 “可愛くなっちゃおう作戦”初日から失敗。 ズドーンと落ち込むあたしに、繭が言う。 「ほらほら、ありさ。 顔、あげて! もう落ち込まないの!! さっさと次の作戦考えよ~」