麻美ちゃんと女好き王子


あたしがそう言って顔を上げると、麻也くんはそんなあたしの頬に手をやって…



「…可愛い奴」



一言、そう言った。

そんな麻也くんと少し微笑み合ったあと、やがてあたし達は手を繋いで「帰るか」と遊園地を後にした。


そして、もう一つ…



「あ。それと、麻也くん。ありがとね」

「え?」

「ほら、今日の遊園地のこと提案してくれて。おかげで、超良い日になったよ」



だって高瀬先輩が、「遊園地を提案したのは麻也だ」みたいなことを言っていたから。

ふいにその言葉を思い出してあたしがそう言うと、麻也くんは何故か次の瞬間目を丸くして言った。



「え、何言ってんの?」

「?」

「言ったでしょ。遊園地を提案して誘ってきたのは、高瀬先輩なんだって」 

「え、でも…」



それじゃあ話が…



「いいから、早く帰るよ」