麻美ちゃんと女好き王子


そしてそこまで言うと、麻也くんがあたしに目を遣って言葉を続ける。



「俺ね、ずっと、ずっとずっとずーっと、麻美ちゃんのことが好きだったよ」


「!!」


「でも今更そんなことなかなか言えなくて、半分諦めてて、麻美ちゃんが高瀬先輩のことが好きだって言うから、

じゃあって麻美ちゃんと高瀬先輩を応援してた。だから、ほんとは…」



麻也くんはそう言いながら、何故か上げていた顔をだんだんうつむかせていく。

…どうした?って思ってその顔を覗き込もうとしたら、その時麻也くんが少し赤い顔で言った。



「ほんとは……俺、女子更衣室覗いてたのも、スカート捲りも、ナンパも、全部…麻美ちゃんのことが好きだからわざとやってた」

「!!…え、」

「だってそうでもしなきゃ麻美ちゃん、ちょっとでも俺のこと見てくれないでしょ。

だから、せめてと思ってわざとやってた」



そう言うと、また顔を上げてはにかんだように笑った。


でも、



「…もっと他に方法がなかったわけ?ってか、信じられないけど」



あたしはそう言って、疑うようにして麻也くんを見る。

すると、麻也くんが真剣な表情で言った。



「いや、嘘でこんなこと言わないよ!」

「!」

「だって俺…麻美ちゃんがフラれてほんとは凄い喜んでるんだから!」



そう言って、麻也くんが若干笑みを浮かべる。


…ちょっと気持ち悪いかな。何かとんでもないことを企んでいるように見えて。