麻美ちゃんと女好き王子


「…は」



あたしがそう言うと、麻也くんはビックリして固まってしまう。

けどその反応は、想定内で。

自分でも「どんだけ弱虫なんだよ」って、そう思う。


だけど、麻也くんがちゃんと聞いてくれていなきゃ不安だし。

まるで小さい子供みたいだけど…それでもいい。

電話だけ、麻也くんに繋げておきたい。


でもあたしの言葉を聞くと、しばらく黙っていた麻也くんがゆっくり口を開いて言った。



「…やだ、つったら?」

「え、」

「いや…ごめん。嘘嘘。あ、嘘っていうか…」

「…」

「じゃあその代わり、一個だけ条件がある」

「?」



すると麻也くんは少し戸惑うようにそう言って、話を続ける。

何かと思って、身構えたけど…



「だったらこれから先ずっと、もう俺の行動を止めないで」

「え、」

「あ、ほら…女子更衣室覗くのとか、街中でナンパすんのとか、クラスの女子のスカート捲りとか、可愛い女の子の寝顔をこっそり写メるのとか…」



それを全部もう止めたりしないって誓ってくれたら、繋げてあげてもいいよ。


麻也くんはそう言うと、ビックリするあたしの返事をじっと待った。



でも…な、何それ!!



「最悪!」