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それからは緊張しまくりでやがて家を出ると、あたしは待ち合わせ場所の駅に向かった。
…でも、麻也くんはいないけれど、よくよく考えたら他のテニス部員も来るんだ。
佑亮くんだって来るし、二人きりじゃないだけまだマシだろう。
そして、そう思いながら歩くこと約10分。
ようやく駅に到着すると、そこに高瀬先輩が立っているのが見えた。
「!」
しかもまだ他に誰も来ていないのか、高瀬先輩は一人で携帯をいじりながら他の部員を待っている。
…う、うわ…どうしよう。すっごく緊張してきたっ…!
あたしはそう思いつつ深く深呼吸をすると、やがて勇気を出して高瀬先輩に近づいた。
「あ、こ、こんにちはっ」
「!」
物凄く挙動不審になりながらあたしがそう声をかけると、その声に気が付いた高瀬先輩が、携帯の画面からあたしの方に視線を移す。
「あ。麻美ちゃん!」
そう言って、ほんの少し安堵したような表情を浮かべる高瀬先輩。
…ってか、私服!初めて見たけど、やっぱカッコイイ!
そう思いながらより一層ドキドキしていると、その時高瀬先輩が言った。
「ね、聞いてよ!部員の奴ら、何でか知んねーけどみんな来れないって!」
「!!え、」
「マジわけわかんねー。特に佑亮とか、ああ見えて一番楽しみにしてたのにさー」
そう言うと、「みんな付き合いわりーな」ってまた携帯画面に視線を戻す。
でも一方、その言葉を聞いたあたしは、ショックで一気に体が固まった。
「う、うそ……麻也くんも、風邪で来れなくなったってメール来ましたよ」

