「な、有川くんなんで……っ」


ビックリしてぎゅっと唇を抑えて聞くと彼は淡々と言う。


「危ない思いしたっていいんだろ?」


かあっと赤くなる顔に

止まる動作。


私は有川くんから目をそらすことが出来なかった。


奪われた唇は温かく


心臓をドキドキさせる。


その時、追いかけてきた2人が何かを言っていたけれど


何を言っているか私にはまったく聞こえてこなかった。