「こういうの慣れてねぇの?」


そりゃぁ多少ドキドキさせてやるかって

つもりではいたけど?


あんなに顔を真っ赤にされるとは思わなかった。


「お前見た目ギャルっぽいから慣れてんのかと……」


「ギャルって言わないで。

私は……いつでも潤だけなの」


下を向き小さくつぶやく莉乃。


「まつ毛が生まれつき長いから化粧すると

ギャルみたいに見えちゃうけど……

遊んでなんかないんだから」


遠くを見て、切なそうな顔をする彼女は


あの堅物彼氏にまっすぐ気持ちを伝えて来たんだろう。