悲しくて、うつむいて、

これ以上何を話したらいいのか分からなくなった時。


ふいに、その言葉は聞こえた。


「あ……あのね、別れたいの……」


女の子の声。


別れたいと言う割には言葉を詰まらせながら言う声だった。


するとまた、後ろから。

今度は男の声が聞こえてきた。


「何でだよ!何でイキナリそんな事言うんだよ!

なんかあったのか?もしかして未玖なんかされたのか?」


私達の他にも別れ話をしているカップルがいる……?


潤を見ると黙って聞こえてくる言葉を聞いてるようだった。


「そ……そうじゃなくて

ごめん本当に

もう別れた方がいいと思うの」