また傷つけたかな。


ううん、それでも私が一緒にいることよりは傷つけないはずだ。


私は準備をし終えると寂しく家を出ることにした。


学校に着くと、さっそく廊下で有川くんを見かけて

挨拶しようと近寄った。


しかし、


「あ、の……おはやうございまう」


…………噛んだっ。


昨日有川くんが怖くて、でも挨拶はしなきゃって思っていたら

緊張しちゃってただの挨拶なのに噛んじゃった。


恐る恐る顔を上げて見ると、

そこにはやっぱり不機嫌そうな彼の顔があって

「それ、何語?」