「危ないと思ったらつい……」


そういう人だ。

彼女は。


他人が危ないと思ったら自分のことも考えず飛び出していく。


もう少し慣れてきた。


「本当にごめんね?」


別に……今はそういう所も嫌いじゃない。



「でもね……私、落ちたけど有川くんが飛び込んでるのみて

なんか安心しちゃった」


「安心すんなよ」


「へへっ、だってさ

有川くん私が困ってる時、いっつも助けてくれるんだもん」


水に落ちて怖い思いしたはずなのに

あまりにも彼女がキレイに笑うから


僕は目を逸らした。