「そういうの早く言えよな

嫌だったのかと……思うだろ」


小さくつぶやいた言葉になぜかきゅんとして

それからお化け屋敷が怖くなくなった。


脅かすお化けに目もくれずドキドキを抱えたまま、出口までたどり着くと

外のまぶしさに目を細めた。


「お化け屋敷は、脅かすポイントがしっかりあるんだ

科学的には……」


潤は案の定、怖くなかったみたいで

未玖ちゃんにお化け屋敷のポイントを話していた。


普通の人だったらうんざりしてしまうと思うけど

彼女も彼女で真剣に聞いているし。


これはこれでいいのかな?