有川くんはあの時から

私と一緒にいる時間を受け入れてくれている気がする。


きっと莉乃ちゃんとしっかり向き合うって決めたんだと思う。


私も……賢ちゃんとしっかり話して


賢ちゃん離れしないと。


昇降口を出て、有川くんと校門に向かって歩く。


すると。


「未玖ちゃ~ん、また明日な~!」


ふわっとした茶髪の御堂順平くんが手を振ってきた。


「あ、バイバイ」


慣れない手で横に振ると彼は笑顔になる。


「誰、あれ?」


しかし有川くんは眉をひそめて言った。