「それに……

さっきの光景見てちょっとは心揺れてくれたら嬉しいしね」


ベッっと舌を出して笑う莉乃。


俺と莉乃がくっついて、ちょっとはモヤモヤすれば

いいってことか。


「たぶん……何も思わないと思うけどね」


難しいな。


「ありがとよ」


でもコイツの強さには色々助けられた。


俺は手を出すと、莉乃はその手をパシンと弾いてハイタッチをする。



「頑張ろうぜ、これからも」


「もちろん」


こうやって俺達の友情は


確実に深まっていった。