「やべ……なんか泣きそうだわ」


「ぷっ、キャラじゃなさすぎ」


軽く笑うと、

賢人は頭をあげる。


「だな」


そして、いつもの笑顔を見せた。


似合わないつーの、うじうじ悩んでるのは。


「てか、香水くさい。

シャツのボタン開けすぎ!」


「あ、開けられたんだったわアイツらに」


「もうやめなさいよね、こんなこと」


そう言いながら私は賢人のワイシャツのボタンをしめる。


「こんなの似合わない

せいぜい誰かを一途に思ってる方がマシよ」