「巻き込んで悪かったよ……

でもさこうするしかなかったんだよな」


私の隣に腰を下ろす彼は切なそうに遠くを見つめていた。


「分かるよ、お前の気持ち

俺も一緒だから。


別れたくなくてあんな事言ったんだ

今別れたらさ、もう未玖とはこういう関係になれねぇって悟っちまったから

逃げたんだよな」


……そっか。

こいつも私と同じ。


本当は、別れたくなかった方だった。


少しだけ怒りが和らいだ私は

彼の隣に腰を下ろすと、チラリと隣を見た。

すると彼は切な気に

ゆっくり、自分の話しをし始めたー。