ラブレッスン

『遠藤さん?』





頭を抱え込んでた私に声がかかって慌てて顔をあげる。





「はいっ。」





『どうしたの?具合でも悪い?』





「い、いえ!!それより何か?」





『いや、企画書のコピー頼もうかと思ったんだけど、具合悪いなら自分でやるからいいよ。』





白岩チーフが心配そうに私を見ていた事に驚いてしまった。





だって、私が偏頭痛で真っ青になってたってお構い無しに、

容赦なく地下の寒い資料室に使いたい書類探して来いって言うような上司よ?


ついでに資料室の整理までさせるような人なのよ?





たかだか考え事してた位で頼もうとしてた仕事を自分でやるなんて、雨でも降るんじゃないかしら。





「あの、平気ですから。
何部コピーすればいいですか?」