ラブレッスン

「お店も閉店してるのに悪いじゃない?

私も髪型変えたいなんて一言も言ってないし。」




そう言った私の耳元で一言




『しおり。返さなくてもいいんですね?』





そう呟かれて何も言えなくなる。





最低っ





それって脅しじゃない!





何も言えなくなった私をみて微笑み、





『決心着いたみたいだから頼むな。』




そう言って私の背中を美容師の方へと押しやった。




『は?頼むって、お前は入んないの?』






『1時間したら戻るから。
それまでに終わらせといて。』





それだけ言って、スタスタとどこかへ歩いて行ってしまった結城歩を

私もその美容師もただ呆然と見つめるしか出来なかった。