ラブレッスン

その言葉にムッとしてしまう。




「心にも思ってないこと言わないでよ。

どうせあなたもお世辞なんでしょ?」





喫煙室から聞こえた相田部長の言葉を思い出した私はついキツい言い方をしてしまった。






『……あなたも?
部長に何か言われたんですか?』





尋ねられて墓穴を掘ったと気づく。





「別に?

ーーそんな事より、メガネとしおり返してくれる?」




手を前に出した私をジッと見てくる結城歩。





『俺はお世辞なんて言いませんよ。

思ったことを口に出しただけです。

遠藤さんはメガネなしの方が断然きれいだと思う。』









私の要求はスルーして、真剣な顔で言った。