ラブレッスン

ねぇ…






どうしてそんなに必死なの?










「ーっ。嘘じゃない。本当よ。私の退職届は今日付けで受理されてたの。

ほら…私の私物もここに全部あるわ。」







落とした紙袋を掴まれた腕とは反対の腕で拾い上げて見せると、苦しそうに顔を歪めて私を見つめた。








『仕事辞めて…部長と結婚するんですか?

どうして?本当に結婚するの?』









やだ。








まるで私が結婚するの反対って。








そんな顔されたら。







嫌でも期待しちゃうじゃないの。








やめてよ。







沢木さんと結婚するくせに。








私の事なんて何とも思ってないくせに。








「ーッ!!いい加減にしてよ!!」






掴まれた腕を振り上げて思いきり払いのけて睨みあげた。