けれどそのまま怠けていったのは私なのよね。
どこかで思い直して少しでもお洒落に気を遣ってたら恋人なんかも出来てたりしてた?
……ダメだ想像できない。
『これ…あのしおりですよね?』
指差された私の個人写真の胸ポケットから顔を出したしおり。
「ええ。その頃はちゃんと四葉のクローバーだったのよ。」
個人写真ではみな、花だったりぬいぐるみだったり何かしら手に持って写真撮影してた。
そこまで堂々と手に持てなかった私は胸ポケットにしおりを忍ばせたんだっけ。
『秋にね中学生が受験前のオリエンテーションに来てたのよ。
その時に来てた中学生に半分あげたの。』
オリエンテーションが終わって、ブラスバンド部が盛んだったうちの高校は演奏会なんてものも確か披露してた。
その間私は具合が悪くて保健室で横になっていた。
そこへやって来た一人の中学生。
浮かない顔のその子が言った言葉がなんだか可哀想で、ついあげちゃったのよね。
その頃はまさか父の形見になるものだなんて思いもしなかったし。
『…どうしてあげたんですか?』
どこかで思い直して少しでもお洒落に気を遣ってたら恋人なんかも出来てたりしてた?
……ダメだ想像できない。
『これ…あのしおりですよね?』
指差された私の個人写真の胸ポケットから顔を出したしおり。
「ええ。その頃はちゃんと四葉のクローバーだったのよ。」
個人写真ではみな、花だったりぬいぐるみだったり何かしら手に持って写真撮影してた。
そこまで堂々と手に持てなかった私は胸ポケットにしおりを忍ばせたんだっけ。
『秋にね中学生が受験前のオリエンテーションに来てたのよ。
その時に来てた中学生に半分あげたの。』
オリエンテーションが終わって、ブラスバンド部が盛んだったうちの高校は演奏会なんてものも確か披露してた。
その間私は具合が悪くて保健室で横になっていた。
そこへやって来た一人の中学生。
浮かない顔のその子が言った言葉がなんだか可哀想で、ついあげちゃったのよね。
その頃はまさか父の形見になるものだなんて思いもしなかったし。
『…どうしてあげたんですか?』

