アフター7の婚約者サマ!?



「だ、大丈夫だよ…!時間もないし」


佐田君のネクタイも買わなきゃならないし、

何より…佐田君の前だと恥ずかしい。


「それなら気にするな!俺はすぐ選べるから!」


佐田君が満面の笑顔で言ってくる。


「ほらほら彼氏さんもそう言ってくれてるんだし、着てみましょ?」

「えっ、ちょっ…!」


彼氏…!?

佐田君と店員さんのタッグで、私は試着室に押し込められてしまった。

「もう…」

二人とも強引なんだから…!

中の全身鏡に、ため息をつく自分が映る。


同僚に私服を見てもらうなんて、恥ずかしいに決まってるよ!


仕方なく手渡されたワンピースに着替える。

まずは水色…


「おっ、かわいいじゃん!なんか姫川っぽいな!」


佐田君が目を輝かせながら、褒めてくれた。


水色のワンピースは私がいつも来ている系統に近い。

王道な可愛さは私のツボそのものだ。