アフター7の婚約者サマ!?



「………っ!」


驚いて目を見開く私。

八王子さんはクスクスと笑いながら、私の頭に手を置いた。


「冗談だよ……落ち着いたか?」


優しく言いながら、覗き込んでくる。

私は頷いて、もう一度お礼を言った。


「じゃあそろそろ帰るか」

「はい…」


八王子さんに続いて廊下を歩いていく。

席に戻ると、八王子さんは入り口で待ってろ、と私を制した。

自身は課長のもとへ行き、何かこそこそと話している。

その間、課長や近くの人が何度も私を振り返っていた……


「えー!八王子くん二次会来ないのー!?」

「すみません、部下の管理も自分の仕事なので。自分の分まで楽しんできてください」

「わかったー…おやすみ八王子くん」

「おやすみなさい」


口を尖らせる町田さんに、丁寧に挨拶する。

と、八王子さんは私の席に寄って、カバンを持ってきてくれた。


「……帰るぞ」