必死に頭を悩ませていた、そのとき。
「そこ通れないんだけど~!」
チャラチャラした声に横を向く。
派手な髪色にピアス、どう見てもヤンキーな男の人が立っていた。
どうやら他のお客さんの道を塞いでしまったみたい。
廊下でずっと立ち話してたから……
「すみません……!!」
慌てて隅に避けようとすると、男の人に腕を掴まれた。
「………っ!?」
びっくりして顔を上げると、男の人は真っ赤な顔で、へらへら笑っていた。
「うわっ、キミ可愛いね~!!このあと俺と遊ばない?てゆーかコイツ何?もしかして彼氏~?」
大声で叫びながら、佐田君を指差す男の人。
近くにいると、アルコールの匂いがツンと鼻を刺した。
この人、すごい酔ってる……!
なんか面倒な人に絡まれちゃってるよ……!
どうやって離れようか焦っていると、佐田君がイライラした表情を浮かべ、近づいてくる。
「姫川を離せよ酔っぱらい!!」
そう叫び、私を掴む男の手を乱暴に引っ張った。

