アフター7の婚約者サマ!?



申し訳ない気持ちで、深く頭を下げた。


その瞬間……


八王子さんがわずかに口元を緩ませたことに、私は気づけなかった。



「今……」

「え?」

「なんでもするって言ったな?」

「は、はい…っ!?」



八王子さん!?


急に低くなった声に、動揺が隠せない。

慌てて顔を上げると、夜明かりが照らした八王子さんは、クスッと笑みを零す。


初めて見るような、意地悪な表情……


「その言葉、撤回はさせないから」

「八王子さ…っきゃ!!!」


ドンッー!!!

答えるより先に両腕を掴まれた。視界がぐるんと反転して、背中が塀に押しつけられた。


な、なに………っ!


お互いしか見えないくらいに顔が近い。


その距離感だけで、私の思考回路は停止寸前だというのに。


バクンバクンと心臓は壊れそうなくらい激しく鳴っている。