「佐田、てめぇ…………」
ひいぃ……!!!
八王子さん、怒ってる!!!
けれども酔った人ほど、危険なものはないのだ。
佐田くんは一切八王子さんに恐れる様子を見せない。
「もうっ!照れなくていいですよ~!でも、誰なのか知りたいです!!教えてくださいよ!!」
満面の笑みで八王子さんの両肩を叩いた。
ひぇえっ!
もう、だめだ………
私が連れ戻さなきゃ!!
怒られるのはこの際仕方ない。
これ以上八王子さんに迷惑をかけないのが最優先事項だ。
「佐田くん……っ!!」
私が駆け寄ろうと走り出したとき。
「そういえば私達も、咲人の婚約者教えてもらったことないよね?」
「確かに!写真どころか名前も知らないな……」
八王子さんの友達が疑惑めいたことを次々と口にする。

