アフター7の婚約者サマ!?



そういえば、なんだか疲れたな。


一日分の仕事をした後に、こんなに歩いたんだもん。


私もお酒飲みたい気分かも……


なんて思っていた矢先。



「な~、せっかくだから俺らも飲まねぇ?」



そう言って佐田くんが二階にある入り口を指差した。



「うん、それはいいんだけど。
でも同じお店で……?」



さすがにそれはバレてしまうんじゃ……



「遠くに座れば大丈夫だって~!
それに近くに他に飲めそうな店ないし」

「そんなキケンなことするくらいなら諦めようよ」

「バカ言え!
なんのために俺が今日ここに来たと思ってる!それは、美味い酒を飲むためだ!」



佐田くんはヘヘンと勝ち誇ったように胸にグーを当てている。


……そういうことか。


八王子さんの尾行にかこつけて、ほんとはただ飲みたかっただけなのね。


なんとも佐田くんらしいネタばらしに、私は大きなため息をついた。